売買

京都府にお住まいのA様

京都府

隣近所の方々に
誠意のある適切な対応が重要

もうあと何日かで年が明けるという年の瀬に、お客様から悲痛なお声でお電話が入りました。

失火による火事が原因で家が全焼してしまい、子ども夫婦の家に身を寄せているが、類焼させてしまった隣家から損害賠償を求められて、住むところも無くしてしまった上に、どうしていいかわからない。助けてほしい。といった内容でした。

こういった案件の場合は、通常よりもさらにスピードと適切な対応が求められます。歳時やカレンダーを考慮してはいられません。そして当事者として想像してみてください。冷静になることなどできない精神状態で何をどう解決していけばいいのかわかるはずもありません。

まず、失火により他人に損害を与えてしまった場合、その責任は負わなくてもいいことが失火責任法という法律で定められています。

(※失火の原因が、火事になることが誰にでもわかるような不注意な行為である場合は、重過失となり免責規定の例外となります。また、借家などであった場合は、弁償責任が生じます)

とはいえ、杓子定規に解決できるものではありません。隣家の方々にも生活はあります。背に腹は変えられないと対応を迫られますし、これまでこれからのお付き合いもあります。建物が全焼してしまったとはいえ、焼け跡をそのまま放置しておくこともできません。

事例の性質上、詳細は省かせていただきますが、まず、隣近所の方々に誠意を持ってお詫びをしてまわり、弁護士をしっかりとたてて、法的にも後々問題が再燃することがないよう、損害を与えてしまった方々にご納得いただける形で賠償金をお支払いいただくようにサポート。焼け跡を綺麗に整備して、土地の買い手を探しました。

火災とはいえ、俗にいう事故物件と呼ばれる物件になります。売却価格が相場より値下がったとしても、買い手を見つけることは非常に困難です。ですが、隣家との問題の解決、しっかりとした土地の整備を足掛かりに、買い手を探すことができ、今後に役立てられる資金をA様に手にしていただくことができました。

ご高齢であるA様としては、「こんなに迷惑をかけてしまって同じ場所に住むことはできないし、また同じことになってしまわないかと怯えながら暮らすのは怖い。かといって子ども夫婦にもこれ以上迷惑をかけたくない」とその資金で施設への入所を自ら決められました。

A様とそのご家族から感謝のお言葉をいただくことができましたが、火事は誰にでも起こりうることです。火の元となってしまった方も、類焼を被ってしまった方も悲惨を極めます。この事例を目にしていただけたのなら、火の用心をしっかり心がけ、火災保険、損害保険、自動車保険の特約の見直しなど、万一に備えていただくきっかけにしていただければと思います。

もし万一、火災での焼失や事故物件となってしまっても、あなたの資産であることに変わりはありません。適切な対応で未来に活かしていく方法を探しだすことが重要です。

ヘッドワークでは、このような事案のサポートも長年行ってきております。お困りの方がいらっしゃいましたら、ご相談ください。

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